インフルエンザが流行しています。今年度は例年より流行が遅いことから3~4月ごろまで流行が続く懸念があり、早めにワクチンを接種された方は成人であっても2回目の接種を検討されたほうがいいかもしれません。今日はインフルエンザの特徴についてはなしをさせていただきます。 インフルエンザ感染症は、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。通常の風邪よりも症状が重く、急に高熱が出たりと急激に発症するのが特徴です。インフルエンザに感染すると、1~5日の潜伏期間の後、おおむね38℃以上の高熱や筋肉痛などの全身症状が現れます。ワクチン接種者など時に38℃未満でも感染しているケースも時にありますので注意は必要です。健康な人ではその症状が3~7日間続いた後、治癒に向かいます。ご高齢者や糖尿病、ぜんそくなどの持病をかかえている人では時に気管支炎や肺炎を併発しやすく、脳炎や心不全にいたり死に直結することもあります。 インフルエンザウイルスの感染力は非常に強く、いったん流行すると、年齢や性別を問わず、多くの人に短期間で感染が広がります。とくに集団生活を送る幼稚園、保育園、学校ではその傾向が強く、インフルエンザに感染した場合は学校保健法などにより登園登校停止日が定められています。インフルエンザのおおまかな特徴は以下の通りです。 潜伏期間 … 1~3日 感染経路 … おもに飛沫感染 発症 … 急激に38℃以上の高熱が出る 症状 … 悪寒、頭痛、関節痛、倦怠感などの全身症状、咳、痰(たん)、 呼吸困難、腹痛、下痢などの胃腸症状 など 療養期間 … 一週間程度 ※飛沫とは、くしゃみや咳(せき)などで唾液や鼻水が小さな水滴となって飛び散ること。 治療法 できるだけ安静にし、栄養と十分な睡眠を取ります。つまり自己免疫力をたかめることが大切です。
インフルエンザを疑う症状がある場合はご来院ください。医療機関では以下のような治療を行います。 対症療法 発熱や関節痛などに対しては解熱鎮痛薬、鼻水やくしゃみに抗ヒスタミン薬 漢方薬などが使用します。一方、インフルエンザの症状はインフルエンザウイルスに対して免疫が正常に働いている結果であり、薬で無理に抑えないほうがよいという考え方もあり、強力に咳を抑える薬などは処方しないことが多いです。市販の薬を自己判断で使用することは、かえって逆効果になる場合があるので、医師の指示にしたがうようにしましょう! 抗ウイルス療法 インフルエンザウイルスに対する治療薬として、塩酸アマンタジンとノイラミニダーゼ阻害薬があります。塩酸アマンタジンはA型インフルエンザウイルスに有効で耐性が起こりやすいのですが、ノイラミニダーゼ阻害薬はA型、B型どちらのインフルエンザウイルスにも有効です。早めに使用すれば有効です。 当院ではインフルエンザの早期診断のため迅速診断キットによる検査および早期治療を行っております。早期診断および早期治療が重症化予防および早期回復に不可欠です。インフルエンザ症状が疑われる際は早めの受診をおすすめいたします。 |