院長ブログ
公開講座開催
2020.01.31
1月25日に天誠会の地域貢献事業としてあんずクリニックリハビリ室におきまして公開講座を行いました。講座内容は骨粗鬆症の病態と最新治療で私が講師をつとめさせていただきました。定員を超える申し込みがあり、多くの方に聴講していただけました。次回は定員を増やしより多くの方に聴講いただけますよう配慮していきたいと考えております。骨吸収と骨形成が耐えず行われることで丈夫な骨が維持される骨リモデリングが破綻することが骨粗鬆症の病態であり、治療薬としては骨吸収を抑える薬、骨形成を促進する薬、そして最新の薬には骨吸収を抑えなおかつ骨形成も促進する作用もあることをスライドを用いながら話をさせていただきました。また骨粗鬆症の診断には腰椎と大腿骨近位部の骨密度を測定することの重要性と治療効果判定に骨代謝マーカーの測定が有効であることなども強調させていただきました。質疑応答の時間だけでなく、聴講者の方からはたくさんの質問をいただき、非常に有意義な講座だったと感じました。今後も整形外科の専門家として様々な発信もしていきたいと考えております。
メディカルサポート
2020.01.14
久しぶりの更新となりました。あんずクリニックではスポーツ整形外科に力をいれております。現在少年野球チーム、高校硬式野球部、少年サッカーチーム、大学ラクロス部など幅広くメディカルサポート行っております。スポーツ外傷(突発的な怪我)、スポーツ障害(疲労やコンディショニング不良などにより発生するトラブル)に対しファーストエイド(救急手当)から障害予防のための運動指導、復帰のためのリハビリ指導まで理学療法士がチームを作り対応しております。メディカルサポートで得た経験をクリニックでの治療にフィードバックできるよう日々頑張っています。
体組成計検査導入のお知らせ
2019.09.30
医療用体組成計導入のお知らせ
目的:健康管理 生活習慣病の治療評価 リハビリテーションの治療評価
1回 1000円(税抜)・・・一般
1回 500円(税抜)・・・学生・当院でリハビリ中の患者様
体組成とは体を構成している筋肉、脂肪、骨などの組織のことを指し、その体組成を測定して解析を行う機器が体組成計です。体組成のバランスが悪いと、肥満や生活習慣病さらには体調悪化につながりますので健康管理を行うには、体重だけではなく体脂肪率、脂肪の内容(皮下脂肪か内臓脂肪か)、筋肉量などの測定を行い体組成をチェックして、体のバランスを知ることが重要となります。また体組成計は筋肉量や部位ごとの筋肉のバランスの評価を行うことのでき、運動やリハビリテーションの効果判定にも有効です。当院で導入した機器は管理医療機器ACCUNIQ BC380Mです。高血圧や脂質異常、糖尿病を背景とした生活習慣病患者様の体水分量を正確に評価することが可能で生活習慣病の栄養指導、運動指導にも有効です。

野球肩~インピンジメント障害
2019.05.14
肩関節障害の予防(インピンジメント障害 腱板損傷予防の観点から)
当院では野球選手の肩関節障害の患者さんが多くいらっしゃいます。その中で多くみられる病態にインピンジメント障害があります。インピンジメント障害の発生についてインナーマッスルとアウターマッスルとの関係から話をしてみようと思います。肩のインナーマッスルは、棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つの筋肉を指し、不安定になりやすい肩関節を安定化させる重要な役割を担っています。この4つの筋肉はそれぞれの協調しながら肩関節を安定化させ投球時に肩関節がスムーズに動くよう働いています。インナーマッスルが疲労などにより機能不全に陥ると、肩関節の安定性が失われ、インピンジメント症候群や腱板損傷など肩関節障害を引き起こすことになります。肩関節の安定化つまりインナーマッスルを鍛えることが肩関節障害の予防にとってきわめて重要だと私は考えています。
棘上筋腱は肩甲骨から上腕骨に付着しており、肩関節を外転(腕を横に持ちあげる)する役割を果たす。また上腕骨頭を肩甲骨の関節面に引き寄せる(求心位を保つ)重要な役割があります。
棘下筋腱は肩甲骨から上腕骨に付着しており、肩関節を外旋(腕を外向きにひねる)する役割を果たす。
肩甲骨の裏側から上腕骨に付着しており、肩関節を内旋する(腕を内向きにひねる)役割を果たす。
小円筋は肩甲骨の外側から上腕骨に付着しており、肩関節を外旋する(腕を外向きにひねる)役割を果たす。
これら4つのインナーマッスルを日頃よりバランスよく正しく鍛えておくと肩関節の安定性が高まり肩関節障害の予防につながります。
アウターマッスル(三角筋)とインナーマッスル(棘上筋)との関係
肩のインナーマッスルに対しアウターマッスルは、体の表層にあって外から触れることのできる筋肉です。ウェイトトレーニングで鍛えている筋肉はこのアウターマッスルで肩関節の大きな動きに関わる三角筋、大胸筋、広背筋、僧帽筋などがその代表です。

左図のごとく三角筋は上腕骨を外転する役割があり、この筋肉がウェイトトレーニングで肥大したりまたストレッチ不足で固くなると上腕骨頭が上方に変位します。その際に上腕骨頭が上方に変位しないよう上腕骨頭を肩甲骨関節面に引き寄せる働きをしている筋肉の中心がインナーマッスルの棘上筋です。この棘上筋の筋力低下があると上腕骨頭が上方に変位し肩甲骨の上方にある肩峰と上腕骨頭の間にある肩峰下滑液包や棘上筋がその間に挟まってインピンジ(衝突)し炎症がおきます。野球肩の多くにこの障害がおおく認められ、棘上筋の損傷に進行すると投げることがまったく困難になってしまいます。
肩関節障害予防のためにはアウターマッスルを鍛えると同時並行してインナーマッスルをきたえることが非常に重要です。このほかにも肩関節の障害を引き起こす原因としては肩関節や股関節の柔軟性の低下など様々な要因があります。しかしながらどのような状況でも肩関節の求心位を保つ=肩関節の安定性を生み出すインナーマッスルの強化は日常的に野球選手がやっておくべきトレーニングなのです。
骨粗鬆症治療に新薬登場
2019.03.11
骨形成促進作用と骨吸収抑制作用のデュアル・エフェクトを有する新たな作用機序を持つ骨粗鬆症の新薬(ロモソズマブ~商品名 イベニティ)が発売されました。ロモソズマブは、スクレロスチンを阻害するヒト化抗スクレロスチンモノクローナル抗体であり、既存の骨粗鬆症薬剤とは異なる作用機序を有する薬剤です。骨細胞によって骨内部で産生される糖タンパク質であるスクレロスチンは、骨芽細胞による骨形成を抑制するとともに、破骨細胞による骨吸収を促進させるとされており、ロモソズマブはこのスクレロスチンに結合してその作用を阻害することで、骨形成促進作用と骨吸収抑制作用のデュエル・エフェクトを発揮するとのことです。従来の骨吸収抑制剤(ビスフォスホネート製剤や抗RANKL抗体など)や骨形成促進剤(PTH製剤)とは異なり骨形成促進・骨吸収抑制両方の効果を有する新たな薬剤として骨量増加や骨折抑制に役立つ薬剤として期待しております。当院においてもロモソズマブによる治療を開始いたしました。詳細については整形外科外来にお問い合わせください。
効能・効果
骨折の危険性の高い骨粗鬆症:低骨密度・既存骨折・加齢・大腿骨警部骨折の家族歴など骨折の危険因子を有する患者
用法・用量
通常成人には本剤210mg(105㎎×2)を1ケ月に1回、12か月皮下投与する。~投与終了後は骨吸収抑制剤による治療を行う。
再生医療
2019.03.05
再生医療という言葉が医療界をにぎわせています。整形外科分野においても自分の血液中に含まれる血小板を利用したPRP(多血小板血漿)療法がおこなわれるようになっています。止血作用を有する血小板には組織の再生や修復を促す成長因子が含まれており、この成長因子の働きを利用して変形性膝関節症やアキレス腱、テニス肘といった難治性の痛みを改善させることが期待されています。スポーツ選手などでは痛めた筋肉や腱、靭帯損傷などの怪我から早期に復帰するための手段として利用するケースが増えています。今後整形外科領域でもこのPRP療法が拡がっていくと考えられますが現状医療保険適応ではなく自由診療となります。当院では採用しておりませんが、今後治療実績の積み重ね有効性がさらに高まれば検討していく必要もあると考えております。
5年目を迎えて~新たな展開
2019.02.07
あんずクリニックも今年10月に開業5周年を迎えます。地域のプライマリケア、リハビリテーションのため更なる努力を継続するとともに新たに疾病予防および健康増進分野にも力を注いでいきたいと考えています。またスポーツ整形外科分野にも重点をおき、外部の野球やサッカーチームなどのメディカルサポートを強化していきたいと考えています。そのために必要なハード面ソフト面の強化を行っていきたいと思いますので平成から新たな元号となり5年目を迎えるあんずクリニックの今後の展開にご期待ください!

インフルエンザ
2019.01.12
新年早々インフルエンザの嵐で今年も幕をあけました。年末より特に大人の方のインフルエンザが流行しております。幼稚園や学校も始まりましたのでこれからは小児のインフルエンザが流行してくることと思われます。昨年までは抗インフルエンザ薬としてイナビルという吸入薬やタミフルを使用することが多かったのですが、1回の内服で完結するゾフルーザという新薬を投与する機会が増えてきております。吸入をうまくできない方には1回の内服で確実に効果を発揮するお薬ですので今後インフルエンザの治療薬として中心となっていくものだと考えています。今年は(というより今年も・・・)インフルエンザワクチンが早々に底をつき多くの方にご迷惑をおかけいたしました。ワクチン接種の需要が高まる11月~12月にかかえてワクチンの供給が需要に追い付かなかったことが原因とのことで、来年度以降も継続して医師会を中心に国へ適切な時期にしっかりとワクチンが医療機関に供給されるよう働きかけていくようです。やはり感染者の多くがワクチン未接種者であることからもワクチンの重要性は日々感じております。現状高熱が出やすい毒性の強いA型インフルエンザが主なようです。家族間感染も増加しております。手洗いうがいの徹底と、発症後早期に治療することが他者への感染予防につながります。インフルエンザ罹患者との接触などで高熱症状(時に高熱でない場合もあります)を認めた際は早めに医療機関を受診するようにしてください。
メッツァビレッジ
2018.12.28
クリスマスイブに家族と埼玉県飯能市にオープンしたメッツァビレッジへ行ってきました。北欧の生活を体験できるテーマパークとして宮沢湖畔にできたテーマパークで来年3月には隣にムーミンバレーパークというムーミンのテーマパークができるようです。今回はチームラボ 森と湖の光の祭が開催されており、クリスマスイブに幻想的な自然と光のアートの共演を堪能することができました。武蔵境からはちょっと遠いですがおすすめです!


食トレ!
2018.09.10
高校球児である息子にはコーチより毎日昼飯は(弁当)重量1kgを下回るべからずと指令がでていて毎月の1回のinbody測定で体重や体脂肪率、筋量測定をチェックされています。毎朝妻が早起きをして息子の巨大タッパーにごはん
おかずを大量につめこんでいますが、先日私がお弁当づくりを体験してみました。朝5時前に起床し、1.2kg重量のごはん、おかずをつくりタッパーに注ぎ込みました。ごはんの中には隠れハンバーグも入れ、帰宅後息子に感想をききました。まだまだ食べれると頼もしい返事と味はまずまずと次第点をもらいながらも毎日このほかに私の弁当を作ってくれている妻に改めて感謝の念を抱きました。
