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院長ブログ

股関節唇損傷

2017.09.28

特に原因なく股関節の痛みを訴えていらっしゃる患者さんが時々来院されます。年齢や既往歴をうかがいまずはレントゲンを撮影、う~ん軟骨も摩耗していないし・・・といった際に股関節唇損傷という疾患を疑わなければなりません。股関節唇とは、股関節の受け皿つまり骨盤側の寛骨臼の辺縁を取り巻く柔らかい軟骨組織で、大腿骨頭をゴムパッキンのように包み込んでいる組織です。大腿骨頭を臼蓋の中央におさまるよう安定化させ、衝撃吸収の役割をはたしています。 関節唇には神経が存在し、損傷を受けると痛みが生じることがあります。 この股関節唇に損傷が生じると骨頭が臼蓋の中央で安定しなくなり(亜脱臼)、時には次第に軟骨が破壊され、変形性股関節症へ移行することも考えられています。診断としては問診が非常に重要であぐらをかく動作や、股関節を深く曲げた(靴下をはく動作や爪切りをする動作)際に痛みや違和感が生じることでこの疾患を疑います。この股関節唇損傷の原因となっているのがFemoroacetabular impingement(略してFAI)、ま日本語で「大腿臼蓋インピンジメント」や「股関節インピンジメント」とも呼ばれる病態です。インピンジメントは衝突という意味があり、股関節の受け皿となる骨盤の臼蓋や大腿骨の骨形態異常があると、股関節を大きく動かす際にこれらが衝突し、挟み込まれる股関節唇が損傷するということが分かってきました。以下の図が大腿骨や臼蓋の形態を撮影したレントゲン上の特徴です。

治療は股関節唇に負担のかからない生活指導(股関節の動作指導)とリハビリテーションによる保存療法を行います。リハビリテーションを行っても改善されない場合や疼痛が強く日常生活動作に大きな障害をきたしている場合は手術療法が選択されます。股関節唇損傷では股関節を深く曲げる動作やあぐらをかくように股関節を開く動作を避けて生活をすることが大切です。しゃがみ込みや、車の乗り降り、床から立ち上がるときなどに手を添えて、関節に荷重ががかからないようにすることなどの心がけが大切です。リハビリテーションでは股関節周囲や股関節と連動する体幹(特に腰椎や腰椎に付着する筋群)の筋力トレーニングや骨盤・股関節周囲のストレッチを中心に行います。股関節唇への負担を軽減させるような生活指導を当院でも理学療法士より繰り返し行わせていただいております。つまり股関節の動かし方、体幹の動かし方を理解していただき、日々の生活の中でいかに股関節唇に負担をかけないで生活ができるか、しっかり実践できれば疼痛は徐々に緩和し保存療法でも十分対応可能な疾患だと考えられます。

桜島

2017.09.01

先週は夏休みをいただきご迷惑をおかけいたしました。今年は久しぶりに妻の実家である鹿児島へ帰省してきました。久々に桜島へフェリーで渡り、海釣りをしてきました。来年の大河ドラマは鹿児島が舞台の西郷どんですので、来年はきっと鹿児島に訪れる観光客も多いことと思われます。好天に恵まれ鹿児島の美しい景色にも癒されリフレッシュすることができました。

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